副業人材として参画したい方へ 無料タレント登録
talentalでは、BizDev領域でさまざまなプロジェクトに挑戦したい方々を募集しています。
副業人材を活用したい企業様 サービス内容のご案内
貴社のBizDevをリードする即戦力人材を月額5万円からレンタルしてみませんか?

ライフイベントに合わせて働き方を選べる社会に――自分自身の経験を、「事業」としてより多くの人々へ

撮影場所: WeWork リンクスクエア新宿

日本では「スキマバイト」と呼ぶほうがなじみ深いかもしれませんが、Uberやタイミー、メルカリ ハロといったサービスの登場により、ギグワークという働き方が徐々に広まりを見せています。

ギグワークとは、個人が企業に直接雇用されるのではなく、プラットフォームを介して単発・短時間の仕事を得るスタイルのこと。近年では、柔軟な働き方の選択肢として注目を集めています。

2010年代に入り、アメリカをはじめとする各国で拡大してきたギグワーク市場は、急速な成長とともに対象となる業種も多様化。現在では日本においても、多くの人が自身のライフスタイルに合わせた働き方として関心を寄せるようになりました。

今回『月刊タレンタル』が取材するのは、接客販売に特化したギグワークプラットフォーム「MESHWELL(メッシュウェル)」を運営する、株式会社メッシュウェルの執行役員CCO・伊藤ゆりさん。

伊藤さんは、メッシュウェルの創業以前から、ヨガインストラクターや派遣社員として働く中で、パラレルワークやギグワークといった柔軟な働き方を実践してきた方でもあります。自身のキャリアを通じて実感した「ライフイベントに縛られずに働ける社会の必要性」。その思いをかたちにするべく、夫でありメッシュウェル代表でもある窪田氏とともに立ち上げたのが、この「MESHWELL」という事業です。

これまで歩んできたキャリア、そして事業に込めた想いについて、お話をうかがいました。

目次

「接客」を軸にキャリアを積み上げ

撮影場所: WeWork リンクスクエア新宿

伊藤さんのキャリアの軸には、「接客」という仕事への一貫した思いがあるといえるでしょう。2004年、ウェディング業界に旋風を巻き起こしながら成長を続けていた株式会社Plan・Do・Seeに新卒で入社。ウェディングプランナーとして、キャリアをスタートさせました。

私が就職した当時のPlan・Do・Seeでは、新卒がいきなりウェディングプランナーに配属されることは珍しかったんです。でもどうしてもその仕事がしたかったので、直談判して、なんとか配属してもらいました。

自分が「良い」と思えるものをお客様にもきちんと伝えたいという気持ちで、毎日必死に取り組みました。その結果、ありがたいことに高い成約率を維持することができて、成績もかなり良かったんですよね(笑)。

ただ、それだけ思い入れのある仕事だったからこそ、がんばりすぎてしまって…。体調を崩してしまい、2年ほどで退職することになってしまいました。

そのときに出会ったのが、ヨガでした。心と体がじんわりとほぐれていくような感覚にすっかり魅了されて、インストラクターとしての活動を始めたんです。

数年経って、ヨガ以外の仕事にももう一度挑戦しようと思ったのですが、そのとき改めて気づいたのが、「やっぱり私は接客が好きなんだな」ということ。そう思って転職したのが、英会話スクールでした。

はじめはアシスタントからのスタートでしたが、目標を達成し続けることで新店舗のマネージャーに就任。その店舗では、全国1位の表彰をいただくことができました。

仕事だけの人生じゃ、物足りない

撮影場所: WeWork リンクスクエア新宿

「接客」を軸にキャリアを積み上げてきた伊藤さんですが、30代を迎えた頃、改めて“働く”ということについて見つめ直すことになります。

英会話スクールでの仕事は、やりがいもありましたし、しっかり成果も出せていたので、当時の満足度は高かったです。ただ、土日も出勤が必要な勤務形態だったこともあり、自分のための時間を確保するのが難しくて。このままの働き方をずっと続けていくことに対して、少しずつ疑問が湧いてきたんです。

ちょうど30代に差し掛かるタイミングでもありましたし、「仕事だけが人生で、本当にいいのかな?」と感じるようになっていって。もう少し、自分のライフスタイルを大切にした働き方を選んでもいいんじゃないかと思って、退職を決意しました。

ちょうどその頃、ヨガの仕事もインストラクターだけにとどまらず、企業からアンバサダーとして依頼を受けるようになっていたので、フリーランスとしてヨガの仕事を続けながら、派遣やアルバイトなど、雇用形態にとらわれずに働くパラレルワーカーとしてのスタイルを、本格的にスタートさせました。

夫婦で生み出した、「MESHWELL」

撮影場所: WeWork リンクスクエア新宿

フリーランスとして活動していた頃、伊藤さんは夫・窪田さんと結婚。2016年には、窪田さんのMBA留学に伴い、夫婦でボストンへ移住。現地では第一子を出産しました。

そしてこのボストン滞在中に生まれたのが、現在運営されているギグワークプラットフォーム「MESHWELL」の構想です。

ボストンに住んでいた当時、アメリカではギグワークという新しい働き方が広がりはじめていました。また、夫と同じように留学してきていた、さまざまな国の人たちとの対話を通じて、日本でもこうした柔軟な働き方が求められる時代がくるんじゃないかと感じるようになりました。

夫はアパレル業界出身で、アパレル業界の課題にも直面してきていました。私はこれまで「接客」の現場に長く携わってきました。さらに、パラレルワーカーとしての働き方も経験してきた中で、これらの要素が少しずつつながっていき、「MESHWELL」のアイデアへと発展していったんです。

アパレル販売員という職業は、比較的女性が多く、土日や祝日も勤務が必要なことが多いため、長く働き続けたい人にとって課題の多い環境でもあります。私自身の経験からも、この分野においてフリーランスやパラレルワーカーとして、より柔軟な働き方を選べるようになってほしいそんな想いから、2018年の帰国を機にメッシュウェルを創業し、サービスをスタートさせました。

自ら販売員としても店舗に立つ

撮影場所: WeWork リンクスクエア新宿

こうしてスタートした「MESHWELL」は、現在では1万人以上の販売員が登録するプラットフォームへと成長を遂げています。しかし、その立ち上げは決して順風満帆ではなかったと、伊藤さんは振り返ります。

サービスを開始した当初は、販売員として登録してくれた方が10名ほどしかいませんでした。

ですので、最初の1年ほどは、私自身が「MESHWELL」の登録者(販売員)として、クライアント企業の店舗に立って接客をしていたんです。

接客業の経験はありましたが、アパレルは未経験だったので、最初はかなり緊張しました。

ちょうど大型商業施設でセールを行う繁忙期のタイミングで、そこに出店していた企業が当社のサービス導入を検討してくださっていたんです。そのトライアルとして、私が販売員として現場に入ることになりました。

店内はとても混雑していて、目まぐるしい状況でしたが、なんとか接客をやり切りました。すると、その様子を見た企業の方から「こんな人なら、ぜひうちの店舗にたくさん来てほしい」と声をかけていただき、その場で正式契約につながったんです。

扱う商材が変わっても、接客の本質は変わらない。気づく力や、お客様に寄り添う姿勢。そうした要素は、どんな接客の現場でも共通して大切なんだと、改めて実感しました。

コロナ以降、飲食店をはじめとしたさまざまな店舗で、注文端末や配膳ロボットの導入が進んでいます。アパレル分野においてもEC化が進展していますが、その一方で、店舗における接客の必要性は変わらず求められています。

特にアパレルは、「購入すること」そのものよりも、「買う体験を楽しむ」ことに重きを置くお客様が多い分野。だからこそ、対面での接客には今後も価値があり、これから先も必要とされ続ける仕事であると考えています。

販売員の永続的なキャリア形成を可能にしたい

撮影場所: WeWork リンクスクエア新宿

日本のみならず、世界規模でアパレル不況をもたらしたコロナ禍。一方で、インバウンド需要の高まりもあり、現在ではコロナ以前の水準を上回るところまで回復しています。

また、この期間を通して人々の「働き方」に対する価値観も大きく変化し、フリーランスやパラレルワークといったスタイルを選ぶ人が増えてきました。

こうした変化は、メッシュウェルの成長を後押しする要因のひとつにもなっています。そこで今回は、今後の同社が目指す方向性についても伊藤さんにうかがいました。

現在の登録者のメインは、30代から40代前半の女性です。専業主婦の方、フリーランスで活動されている方、副業先を探している方などが中心になっています。

私自身もふたりの子どもを育てながら働いていて、時期によっては「働きたいのに働けない」というもどかしさを痛感してきました。だからこそ、ライフステージの変化に合わせて働き方を調整し、せっかく積み重ねてきたキャリアを途絶えさせない。そんな社会を「MESHWELL」を通して実現していきたいと考えています。

そのためには、現在のギグワーク領域にとどまらず、単発ではなく安定して長く働きたい方に向けた派遣やアルバイト領域にも広げていきたいと思っています。

さらに、登録者の約8割は販売員の経験者ですが、今後は未経験の方にも挑戦の機会を提供していきたいです。そのための教育・育成の仕組みづくりや、登録者同士の横のつながりを強めるコミュニティの構築なども、重要なテーマだと捉えています。

働くということは、自分らしく生きるために不可欠な要素。だからこそ、これからも多くの人の“働く”をサポートしていきたいですね。

取材対象者プロフィール

伊藤 ゆり
株式会社メッシュウェル 執行役員CCO

2004年、株式会社Plan・Do・Seeに新卒入社。ウェディングプランナーとしてキャリアをスタート。退職後はヨガを学び、インストラクターとしての活動を開始。2010年から大手英会話スクールにてマネージャーを務め、全国1位の成績を獲得するなどの実績を残す。その後、フリーランスのヨガインストラクターとして活動する傍ら、派遣やアルバイトなど複数の仕事に携わるパラレルワーカーとしての働き方へ。

2016年、夫であるメッシュウェル代表・窪田氏のMBA留学に伴い、ボストンへ移住。現地での出産を経験。2018年、帰国後に窪田氏とともにメッシュウェルを創業。執行役員CCOに就任。

取材・執筆:武田 直人 / 撮影:山中 基嘉

副業をお考えのみなさんへ

ご覧いただいている「月刊タレンタル」を運営するtalental(タレンタル)株式会社では、BizDev領域の即戦力人材レンタルサービス「talental」を提供しています。

現在、副業・フリーランス人材のみなさんのご登録(タレント登録)を受け付けています。タレント登録(無料)はこちらから。

これまで培ったスキルやノウハウを活かして、さまざまな企業のプロジェクトに参画してみませんか?

この記事をシェア
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次