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失敗しないためのアーキテクチャ選定/モノシリックとその活かし方

プロダクトを立ち上げる際、アーキテクチャの選定は開発効率や将来的な拡張性に直結する重要な意思決定です。特に「モノシリック vs マイクロサービス」の選択は、多くのスタートアップや開発チームが悩むポイント。本記事では、モノシリックアーキテクチャの特徴と活かし方に焦点を当てながら、どのようなフェーズ・チームに向いているのか、どのように設計・運用すべきかを非エンジニアにもわかりやすく解説します。

目次

そもそもモノシリックとは?アーキテクチャの基本をおさらい

モノシリック(Monolithic)アーキテクチャとは、アプリケーションのすべての機能(UI、ビジネスロジック、データアクセスなど)がひとつの統合された構造の中に実装されている設計方式です。Webアプリケーションで言えば、ユーザー管理・決済・通知機能などをすべて一体で構築するイメージです。

これに対して近年注目されているのが「マイクロサービスアーキテクチャ」で、こちらは機能単位でシステムを分割し、それぞれが独立して動作・運用される形です。

つまりモノシリックとは、「オールインワンで作る」構造であり、初期開発ではこの構造が圧倒的なシンプルさとスピードを提供してくれます。

モノシリックのメリットと、過小評価されがちな強み

モノシリックは時に「古い」「スケーラビリティがない」と敬遠されがちですが、それは誤解です。初期のスピードと一貫性という観点では、むしろ多くのスタートアップにとって理想的な選択肢となり得ます。

主なメリットは以下の通りです。

  • 開発スピードが早い:すべてが一つのコードベースにあるため、設定や通信の手間が少なく、すぐに機能追加できる
  • デプロイが簡単:一つのアプリとしてまとめて動作するため、CI/CDの運用も比較的シンプル
  • 学習コストが低い:新しいメンバーでも構造を理解しやすく、チームへのオンボーディングがスムーズ

特にリソースが限られているスタートアップにとっては、モノシリックの一体感とコスト効率の高さは大きな武器になります。

モノシリックが向いているフェーズ・チームの特徴とは

モノシリックはすべてのプロジェクトに向いているわけではありませんが、以下のような条件がそろっている場合には極めて有効です。

  • プロダクト開発の初期フェーズ:要件が固まっていない段階では、柔軟に設計を変えられるモノシリックが適している
  • 小規模チーム(3〜7人程度):チーム間の連携が密であれば、分散よりも集中設計のほうが効率的
  • デプロイ・運用コストを抑えたい:マイクロサービスは監視・通信・データ同期などで運用が複雑化しがち

また、VCからの資金調達前やPMF(プロダクトマーケットフィット)前のフェーズでは、「まず動くものを作る」ことが最優先であり、そこに時間をかけすぎないためにもモノシリックは理にかなっています。

よくある誤解と、モノシリックで失敗するパターン

モノシリックには明確な利点がありますが、間違った認識や使い方をすると後々の開発で大きな負債になります。典型的な失敗パターンは以下の通りです。

  • 設計を考えずに“全部詰め込む”構造になってしまう
  • ビジネスロジックとUIロジックが密結合しすぎて保守性が低下する
  • 機能ごとの責任範囲が曖昧で、メンバーが手を加えるたびにバグが発生する

これらは、「モノシリック=何も分けない」ではなく、“一体型の中でも設計は分ける”意識が必要であることを示しています。また、モノシリックで開発を進めた後、スケール段階でマイクロサービスへの移行が困難になるケースもあるため、「移行前提の構造」を初期から意識しておくと失敗を防げます。

モノシリックを活かすための設計・運用上のポイント

モノシリックアーキテクチャを最大限に活かすには、将来的な変更や拡張を見越した構造化の工夫が不可欠です。以下はそのための実践ポイントです。

  • レイヤードアーキテクチャを採用する
    UI層・ビジネスロジック層・データアクセス層を明確に分けて実装することで、後の分離がしやすくなります。
  • ドメインごとにファイル構成を整理する
    たとえば「ユーザー管理」「決済」「通知」などを独立したモジュールにし、社内的に“ゆるやかに分割”する設計を意識します。
  • マイクロサービス化への布石を残す
    サービスクラスをインターフェース経由で呼び出す、DBアクセスをドメイン単位で完結させるなど、将来的なスプリットを想定しておくことで移行コストを下げられます。

このように、“モノシリックだけどマイクロマインド”という設計思想が、長く活きるプロダクト基盤を作ります。

まとめ

モノシリックアーキテクチャは、初期フェーズにおけるスピードと安定性を兼ね備えた強力な選択肢です。ただし、“分けない”のではなく“意図的にまとめる”設計と運用の意識がなければ、のちに負債化するリスクもあります。フェーズ・チーム・戦略に合わせた構造選定と、将来的な変化を見越した設計で、モノシリックの恩恵を最大化しましょう。

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