GMV(Gross Merchandise Value/流通取引総額)は、ECやマーケットプレイスなどのビジネスでよく使われる指標です。しかし、売上と混同されることも多いため、違いを理解することが重要です。本記事では、GMVとは何か、売上との違い、算出方法、そしてGMVを指標として活用する際のポイントを初心者向けにわかりやすく解説します。
GMV(流通取引総額)とは?基本の意味を解説
GMV(Gross Merchandise Value)とは、ECサイトやマーケットプレイス上で取引された商品の総額を指します。簡単に言うと、顧客が購入した商品の価格の合計です。例えば、ECサイトで1万円の商品が10件売れた場合、GMVは10万円になります。
重要なのは、GMVには手数料や運営側の収益は含まれないという点です。運営者にとっては「全体の取引規模」を示す指標であり、売上や利益を測るものではありません。
GMVと売上の違いを簡単に理解しよう
GMVと売上は似ているようで、実は異なります。
- GMV:商品やサービスの取引金額全体。マーケットプレイスやEC全体の規模を測る指標。
- 売上:運営者が実際に得た収益。例えば、GMVから手数料や商品の原価を差し引いたもの。
例えば、マーケットプレイスで1万円の商品を販売し、運営者が10%の手数料を得る場合は、以下のようになります。
- GMV:1万円
- 売上:1,000円(手数料分)
この違いを理解することで、事業の規模感と収益性を正しく把握できます。
GMVを算出する方法と実際の計算例
GMVの計算はシンプルです。
GMV = 商品単価 × 販売個数
例えば、以下の条件の場合を見てみましょう。
- 商品A:単価5,000円 × 20個
- 商品B:単価3,000円 × 30個
GMVは、(5,000円 × 20) + (3,000円 × 30) = 160,000円 となります。
複数の商品やサービスを取り扱う場合でも、同様に単価と販売個数を掛け合わせて合計すれば良いです。
GMVを指標として活用するメリットと注意点
GMVは特に以下の場面で役立ちます。
メリット
- 事業規模の把握:GMVは、プラットフォーム全体の取引額を示すため、事業規模を定量的に測れます。
- 成長率の評価:前月や前年のGMVと比較することで、事業の成長度合いを確認できます。
注意点
- 収益性を見誤る可能性:GMVが高くても、運営者の利益が少なければ事業が持続可能でない場合があります。
- 手数料やコストを無視してしまうリスク:GMVはあくまで取引総額であり、実際の利益とは異なるため、収益性と合わせて評価する必要があります。
GMVと売上を正しく活用するために押さえるべきポイント
GMVと売上の両方を効果的に活用するためには、以下の点を押さえましょう。
- 指標の目的を明確にする:GMVは事業規模や成長性を測る指標、売上は収益性を評価する指標と位置付けましょう。
- 複数の指標を組み合わせる:GMVだけでなく、売上や利益率などを併用して全体像を把握します。
- 長期的な視点を持つ:短期的なGMVの増加に囚われず、持続可能な成長を目指すことが重要です。
まとめ
本記事では、GMVの基本的な意味と売上との違い、計算方法、活用のポイントについて解説しました。GMVは事業規模を測る重要な指標ですが、利益や収益性を正確に把握するためには、売上や利益率など他の指標と併せて活用することが大切です。GMVを正しく理解し、事業成長に役立てましょう。
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